前回は『脂肪酸の種類』についてご紹介しましたが、

今回は『オメガ〇系の油』についてご紹介していきたいと思います。

油選びに重要な『オメガ〇系』

油に関して『オメガ〇系』という言葉を聞いたことがないでしょうか？これは脂肪酸のうち不飽和脂肪酸を特徴の違いから種類分けした呼び名です。同じ不飽和脂肪酸でも『オメガ〇系』ごとに体への作用が全然異なるのです。基本的には、オメガ３系、６系、９系の３つに分けられます。炭素の二重結合の位置が『オメガ〇系』の数字になっています。ここで重要なのが、多価不飽和脂肪酸が『オメガ３系』と『オメガ６系』に分かれることです。同じ多価不飽和脂肪酸という括りですが、この両者は相反する作用を持っているのです。簡単にいうと、オメガ３系は細胞膜を柔らかくし、オメガ６系は固くします。どちらかに偏ると細胞膜のバランスが崩れてしまうわけです。とはいえ、世の中にはオメガ３系にくらべてオメガ６系を含む油が圧倒的に多く、現代日本人は極端にオメガ６系に偏った食生活になっているのが事実です。そのため、オメガ３系を摂れる希少な油…魚油やえごま油が、『体にいい』といわれて注目されているのです。一方、中立的な立場なのがオメガ９系です。こちらは必須脂肪酸ではないため積極的に摂る必要はありませんが、オメガ６系の摂り過ぎを防ぐため代わりに摂るのも手です。

不飽和脂肪酸は一部の炭素が二重結合していることを第10弾で紹介しましたが、先頭から数えて3番目の炭素から二重結合が始まるものを『オメガ３系』、6番目の炭素から始まるものを『オメガ６系』、9番目の炭素だけが二重結合しているものを『オメガ９系』と呼ぶ。このうち、多価不飽和脂肪酸であるオメガ３系とオメガ６系は、相反する作用があるため、ライバル関係であるともいえる。この両方をバランスよく摂取するのが大事になります。

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